笑う女
沙那賣晩霞(さなめばんか)
- 鶴妃(かくひ)
- あどけなさが残る高峻(こうしゅん)の妃
- 寿雪(じゅせつ)に懐いている
- 賀州(がしゅう)の豪族・沙那賣(さなめ)家の娘
- 沙那賣(さなめ)家は、非雲(うん)派
- この秋、懐妊
昌黄英(しょうこうえい)
- 燕(えん)夫人
- 名門・昌(しょう)家の娘
- 深層の令嬢、歳は高峻(こうしゅん)より年上(20代なかばだが、少女のような可憐さのある風貌)
- 昌(しょう)家は、雲(うん)派だが当主はおとなしい
- この秋、懐妊
淡海(たんかい)
- 寿雪(じゅせつ)の護衛の宦官
- おしゃべりで、よく怠ける
雲永徳(うんえいとく)
- さきの宰相
- 高峻(こうしゅん)を皇帝で押し上げた立役者
九九(じうじう)
- 寿雪(じゅせつ)の侍女
- 素直で世話好きの性格
寿雪(じゅせつ)
- 当代、烏妃(うひ)
- 不思議な術を使う
- 謎多き孤高の存在
高峻(こうしゅん)
- 即位間もない若き皇帝
- 烏妃(うひ)・寿雪(じゅせつ)に友として寄り添う
温蛍(おんけい)
- 衛青(えいせい)から、寿雪(じゅせつ)の護衛を命じられた宦官
- 寡黙で謹厳実直
- 頬に一文字の傷があるが、美しい顔をしている
衛青(えいせい)
- 高峻(こうしゅん)に絶対的な忠誠を誓う宦官
- 内常侍(ないじょうじ)
- 寿雪(じゅせつ)は、半分血のつながった妹かもしれない
- 額に寿雪(じゅせつ)をかばった時の傷がある
内常侍(ないじょうじ)
中宮亮
- 中宮職(ちゅうぐうしき)
- 中宮職(ちゅうぐうしき)は、律令制において中務省に属して后妃に関わる事務などを扱う役所。元来は、全ての后妃の世話を行うために設置されたが後には皇后と中宮、皇太后などとの並立によりそれぞれに太皇太后宮職、皇太后宮職、皇后宮職と専属の職が置かれる。
衣斯哈(いしは)
- 少年宦官
- 西方の少数民族(浪鼓(ろうこ))出身
夜明宮(やめいきゅう)
- 寿雪(じゅせつ)の宮
<緇衣娘娘(しえににゃんにゃん)>の騒動
烏妃(うひ)
- 女神である烏漣娘娘(うれんにゃんにゃん)が選んだ冬の王
- かつては、冬の王は神につかえる祭祀(さいし)王で、政を行う世俗王として夏の王が存在し、この二人の王が国を治めていた。しかし夏の王が冬の王を殺し、長い戦乱期が訪れてのち、国を統一した欒(らん)王朝の初代皇帝は、冬の王を烏妃として後宮の奥に秘した。再び国が乱れるのをおそれてのことだという。
麗娘(れいじょう)
- 亡くなった前の烏妃(うひ)
香薔(こうしょう)
- 初代烏妃(うひ)
- 初代烏妃(うひ)・香薔(こうしょう)の過ちは、女神である烏漣娘娘(うれんにゃんにゃん)を烏妃(うひ)の中に閉じ込めたこと
烏妃(うひ)の中に閉じ込められた女神である烏漣娘娘(うれんにゃんにゃん)の開放
- 鼇(ごう)の神との闘争で海に沈んだという、烏漣娘娘(うれんにゃんにゃん)の半身を探さないといけない
- 探すためには、烏妃(うひ)は宮城(きゅうじょう)の外にでなければならないが、それを阻む初代烏妃(うひ)・香薔(こうしょう)の結界を破らねばならない
星星(しんしん)
- 金鶏
- 衣斯哈(いしは)によくなついている
燕(えん)夫人の侍女
- 年かさの侍女
- 昔から昌黄英(しょうこうえい)に仕えている者
飛燕宮(ひえんきゅう)
- 昌黄英(しょうこうえい)・燕(えん)夫人の宮
妃の位
- 鴦妃(おうひ)
- 鵲妃(じゃくひ)
- 鶴妃(かくひ)
- 燕夫人 嬪(ひん)
鵲巣宮(じゃくそうきゅう)
- 鵲妃(じゃくひ)になるものの宮
紅翹(こうぎょう)
- 夜明宮(やめいきゅう)の女官
挂子(けいし)
- 夜明宮(やめいきゅう)の老婢(ろうひ)
- 食事は挂子(けいし)がしきっている
- 寡黙な老婆
暗碼
- 「暗碼」. では、「商人が用いた秘密の符合数字、符丁」
- 暗号
双魚文(そうぎょもん)
- 二匹の魚を向かい合わせて文様化したものです。双魚は子孫繁栄を表します。
資料名称 | 青磁双魚文鉢 |
襦(じゅ)
- ①はだぎ。どうぎ(胴着)。下着。汗とり。「汗襦」
裙(くん)
- 1 裳裾(もすそ)。
2 ⇒裙子(くんす) - …漢民族も袍や長衫を着用したが,それはおもに公用の官服としてであって,一般庶民とくに南方の漢民族は,襖・褲または短衫・褲の二部形式が普通であった。上流社会の成人女子は裙を着けることもあったが,この裙は巻きスカートのように腰に巻きつける下衣であった(図)。このほか,日本の羽織に相当する男子の礼服として馬掛児があったが,これは袍または長衫の上に著けた。…
被帛(ひはく)
- 唐の女性がまとっていたショールのような物
- 絹製で幅が狭く薄い布地で出来ている
花蘇芳(はなずおう)
-
ハナズオウ(花蘇芳、Cercis chinensis)は中国原産のマメ科ジャケツイバラ亜科の落葉低木で、春に咲く花が美しいためよく栽培される。蘇芳花(スオウバナ)とも呼ぶ。
高さは2-3mになり、葉はハート形でつやがあり、葉柄の両端は少し膨らむ。早春に枝に花芽を多数つけ、3-4月頃葉に先立って開花する。花には花柄がなく、枝から直接に花がついている。花は紅色から赤紫(白花品種もある)で長さ1cmほどの蝶形花。開花後、長さ数cmの豆果をつけ、秋から冬に黒褐色に熟す。花蘇芳の名は、花弁の色がスオウ(蘇芳)で染めた色に似ているため。
ハナズオウ |
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- 飛燕宮(ひえんきゅう)の官女
- 漆商の娘
- 撫(ぶ)州出身
董千里(とうせんり)
- 現冬官(とうかん)
- 寿雪(じゅせつ)の協力者でもある(知的好奇心)
- 病気がちで線の細い40過ぎた男
- 気難しそうな見た目とはうらはらに、いたって穏やかな気質
冬官(とうかん)
- 祭祀を司る冬官府(とうかんふ)の長官
冬官府(とうかんふ)・放下郎(ほうかろう)
- 冬官(とうかん)の配下
放下(ほうか)
- 1 投げ捨てること。ほうげ。
「机の上の物を取っては、またすぐに―しなどしていた」〈鴎外・魚玄機〉
2 一切を捨て去ること。ほうげ。
「生命をさえ―し終ろうとしたほどだったが」〈山本有三・波〉
3 田楽から転化した大道芸。品玉(しなだま)・輪鼓(りゅうご)などの曲芸や手品を演じ、小切子(こきりこ)を鳴らしながら小歌などをうたったもの。室町中期に発生、明治以後、名称は絶えたが、その一部は寄席芸・民俗芸能として今日に伝わる。
笑う赤い女
撫(ぶ)州
- お茶が有名
- 漆の産地ちしても有名で、漆商や職人が多い
長勺(ちょうしゃく)氏
雲花娘(うんかじょう)
- 鴦妃(おうひ)
- 高峻(こうしゅん)が師と慕う、もと宰相・運永徳(うんえいとく)雲明充(うんめいいん)の孫
- 雲永徳(うんえいとく)は海商をしている父親、叔父は雲行徳(うんぎょうとく)で出世した官僚
- 高峻(こうしゅん)の幼なじみ
- 寿雪(じゅせつ)のことを阿妹(アーメイ)と呼ぶ
- 亡き恋人を偲んで生きている。
- 子供をもうもてない。
- <緇衣娘娘(しえににゃんにゃん)>の騒動で足を怪我した(晩霞(ばんか)の侍女が怪我させた)
- あだ名は『花娘娘(ふぁにゃんにゃん)』
鴛鴦(えんおう)宮
- 鴦妃(おうひ)・雲花娘(うんかじょう)の宮
沙那賣晩霞(さなめばんか)の手紙から
- 父・沙那賣朝陽(さなめちょうよう)は賀(が)州に帰った
- 兄たち(長男と三男)は、京師(みやこ)に残っている
- 晩霞(ばんか)の長兄から贈られた薄絹のおすそわけに、鮮やかな紅色の薄絹
沙那賣朝陽(さなめちょうよう)
- 40歳過ぎの武将のように鍛えあげられた身体と、厳粛な面差しの人物。
- 沙那賣(サナメ)一族の当主。
- 朝廷の蚕室(さんしつ)に、賀(が)州産の蚕の卵を献上しに来ていたが帰国
- 叔父を自滅に追い込むことのひきかえに、霄(しょう)の国に最良の蚕他(さんしゅ)を献上することになる。
- 政(まつりごと)に足をふみいれない
- 賀(が)州を根城にしていた八真教(はっしんきょう)教主・白雷(はくらい)に目を付け、朝陽(ちょうよう)は伯父のもとに送り込み、自滅させた
- 沙那賣朝陽(さなめちょうよう)の長男
- 風流人で趣味がいいが、女気のない人
- いまだに妻をもめとっていない
- 沙那賣朝陽(さなめちょうよう)の三男
烏からの解放
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烏妃(うひ)の中に閉じ込められた女神である烏漣娘娘(うれんにゃんにゃん)の開放のこと
- 鼇(ごう)の神との闘争で海に沈んだという、烏漣娘娘(うれんにゃんにゃん)の半身を探さないといけない
- 探すためには、烏妃(うひ)は宮城(きゅうじょう)の外にでなければならないが、それを阻む初代烏妃(うひ)・香薔(こうしょう)の結界を破らねばならない➡必要な巫術師(ふじゅつし)が一人足りない状態(術者は3人必要・寿雪、封一行、白雷(不明))
封一行(ほういちぎょう)
- 前王朝時代に皇帝付きの巫術師だった老爺。
- 梟(ふくろう)の使い部(べ)・宵月(しょうげつ)を後宮におくりこんだかどで追われていたが、先ごろ花街で捕まった。
- 痩せて背を丸めて縮こまった、小さく見える老爺
- 後宮に出入りしていたから、前烏妃(うひ)の麗娘(れいじょう)とも面識があり、麗娘(れいじょう)に巫術師(ふじゅつし)の技を教えたのは、封一行(ほういちぎょう)本人
- 欒冰月(らんひょうげつ)の話をしていた時、寿雪(じゅせつ)を董千里(とうせんり)に似ていると言った
- 賀(が)州を根城にしていた八真教(はっしんきょう)教主
- 烏妃(うひ)から呪詛を返され負った怪我で、隻眼
- 隠娘(いんじょう)を通して白妙子(はくみょうし)、鼇(ごう)の神から烏漣娘娘(うれんにゃんにゃん)と烏妃(うひ)にまつわる様々なことを聞いている
- 朝陽(ちょうよう)の手紙で、京師(みやこ)へ来いと書いてあった。そして、玉眼(ぎょくがん)と名のり烏妃(うひ)に詛戸(ヅウフウ)をかけた(蝦蟇(がま)の呪法)をかける。
- 『海燕子(ハイイエンツ)』・・・手首に貝殻飾りの紐
- 『海燕子(ハイイエンツ)』の阿尼(あに)族だと寿雪(じゅせつ)に名乗る
- 霄(しょう)の民に『海燕子(ハイイエンツ)』の阿尼(あに)族が、皆殺し一人逃げ出し、たどり着いた小島で鵐帮(ウーバン)に拾われ、鵐帮(ウーバン)に巫術(ふじゅつ)を習う。
沙那賣(さなめ)のの呪い
- 当主の末娘は、15歳に必ず死ぬ
- 呪いをもたらしていた「神宝(かんだから)の珠(たま)」は、壊れた
寿雪(じゅせつ)から沙那賣晩霞(さなめばんか)への手紙の内容
- 白雷(はくらい)のことで、晩霞(ばんか)の兄に頼みがあるから、会わせてほしいという内容
撫(ぶ)州の漆にまつわる昔話
- 娘の生贄の話
勒芳子(ろくぼうし)
薛魚泳(せつぎょえい)
- 前冬官(とうかん)・故人
- 地方の伝承を多数集めて書き残していた
- 烏妃(うひ)に関して調べたものもある
弧矢(こし)宮
令弧之季(れいこしき)
- 供濤殿書院の学士
- その前は賀州の観察福祉
- 令弧之季(れいこしき)の袖を死んだ妹の幽鬼の小さな手がつかんでいる(寿雪(じゅせつ)にしか見えない)
- 妹の幽鬼を楽土に送るためには、彼が自らのうちにある憎しみを手放し、白雷(はくらい)への復習を諦めなければならない。
- 寿雪(じゅせつ)は彼とそりがあわないので苦手
- 温和そうに見えて、頑固で向こう気が強い
解(かい)州
- 塩
- 羊舌(ようぜつ)氏
羊舌(ようぜつ)
- 解(かい)州の豪族で塩商
- 塩政のことで、当時の皇帝側と意見が対立し、前王朝時代に失脚して廟堂を去った
黒い塩
何明充(かめいいん)
- 宰相
- 令弧之季(れいこしき)は、明充(めいいん)の屋敷に下宿している
- 頭の切れる男だが、思考も態度も舌鋒も、鋭すぎる
- 40過ぎの今まで、自分の才覚一つでのしあがってきたので、名家とは折り合いが悪い
雲行徳(うんぎょうとく)
- 雲永徳(うんえいとく)の次男
- 父親に似ず、体躯も性格もやわらかく丸い
- 明充(めいいん)のように有能ではないが、頭が悪いのではなく、何より角が無く、温和で懐が深く、明充(めいいん)の鋭さも彼にかかると丸くなる
- 人徳もあり、明充(めいいん)も一目おく
洪濤院(こうとういん)
- 蓮池がある
塩鉄使(えんてつし)
- 塩と鉄の管理を担う職
- 令外官(りょうげのかん)
-
令外官(りょうげのかん)とは、律令の令制に規定のない新設の官職。令外官が管掌する官司を令外官司(りょうげのかんし)と称する場合もある。
現実的な政治課題に対して、既存の律令制・官制にとらわれず、柔軟かつ即応的な対応を行うために置かれた。中国ではじまり、8世紀前期~中期に令外官が多数新設された。日本では、8世紀末の桓武期の改革の際に多くの令外官が置かれ、その後も現実に対応するため、いくつかの令外官が設置されていった。
解(かい)州
- 塩
- 羊舌(ようぜつ)氏
- 北辺(ほくへん)山脈から採取される白石
- 使院(しいん)が無い州・・・落(らく)州にある観察使(かんさつし)の管轄下
- 昔は塩と交換した
- 大海亀の神様の骨だともいわれる
洞(どう)州
- 蹈鞴(たたら)衆の土地
- 鉄の産地
- 令弧之季(れいこしき)が居たことがある土地・・・前の節度使のもとで掌書記をしていた
羊舌慈恵(ようぜつじけい)
- 70前の老爺だが、がっしりとした体躯、陽に焼けた肌に深い皺、太眉で目が鋭く、鷲鼻の歩き方に礼容と風格があった
- 欒(らん)王朝の重臣だった人
- 塩政のことで、当時の皇帝側と意見が対立し、前王朝時代に失脚して廟堂を去った
- 京師(みやこ)へいき塩鉄使になるのを渋っているが、亡くなった娘のことで、烏妃(うひ)への頼みを聞いてくれたら、京師(みやこ)にくるとのこと
- 主な地方の施設を統轄する職
- 令外官(りょうげのかん)
- 節度使(せつどし)は、中国古代の官職名。軍を指揮する皇帝の使い、という意味を有する。とりわけ唐代のものを指す場合が多く、律令に規定のない令外官だった。
-
「節度使」の名称は、唐の睿宗の景雲2年(711年)に初出するもので、この職を受ける際に、朝廷から「旌節」(せいせつ、使者のしるしとして使者が持参する旗印で、からうしの尾を旗につけたもの)を与えられ、管轄する地域の軍政を節制することができた、という意味である。府兵制が崩れ、傭兵が増えてゆく中で、睿宗の次代にあたる玄宗の開元年間(713年 - 741年)に朔方(現在の内モンゴル自治区のオルドス地方)、隴右(現在の甘粛省南部、隴山の西方地域)、河東・河西の辺境の10の鎮にはすべて設置されている。安史の乱以後はその対抗上、内地にも相次いで設置され、40から50の節度使が置かれ、多く按察使・安撫使・度支使(収支の調整をはかる官職)などを兼任し、管轄区の「道」を支配し、軍事・民事・財政を統轄し、河北産節度使のように独立傾向を示すものも現れた。憲宗の弾圧で一時的に弱体化しているが、唐の衰退の原因の1つになっている。五代十国時代の諸国は節度使が樹立したもので、諸国はさらにその国内に節度使を分立し、よりいっそうの専横を極めるようになった。趙匡胤は宋建国後、節度使の有する権限の回収につとめ、藩鎮を形成していた彼らの仕事を、元のようにそれぞれの州にもどし、それ以降は、将帥、大臣、皇族や功績のある高官を優待する役職へとかわり、実体を失っている。遼や金でもこの官職が設置されている。元に完全に廃止された。
西辺節度使
蹈鞴衆(たたらしゅう)
- 鉄を鋳(い)るために山の木を伐る・・・北辺山脈の方まで
- 気の荒い者が多い
北辺山脈の木
- 洞(どう)州の蹈鞴衆(たたらしゅう)が、鉄の需要が増えて北辺山脈まで伐採しにきて困っている
- 解(かい)州では、はるか昔から北辺山脈の木々は製塩のために運ばれていた
- 山の所有権争い
- 北辺山脈の木々をめぐってね輪張り争いがおきている
『後宮にある楝(おうち)の木で作った燕』
- 木像
- 楝(おうち)は別名欒(らん)という。燕は黒い姿から烏衣(うい)とも呼ぶ=欒(らん)家の生き残りの烏妃(うひ)のこと
- 高峻(こうしゅん)から 羊舌慈恵(ようぜつじけい)に送ったメッセージ
楝(おうち)
-
センダン(栴檀、学名: Melia azedarach)は、センダン科センダン属に分類される落葉高木の1種。別名としてアフチ、オオチ、オウチ、アミノキなどがある。薬用植物の一つとしても知られ、果実はしもやけ、樹皮は虫下し、葉は虫除けにするなど、薬用に重宝された。
センダン |
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羊舌瑛(ようぜつえい)
- 羊舌慈恵(ようぜつじけい)の娘
- 故人・・・15年前に22歳で解(かい)州で亡くなった
- 病に早く亡くなった奥方の間の一人娘
- 呪詛でなくなった(割れた蛤)・・・中味は、藻塩(黒塩)
令弧少明(れいこしょうめい)
- 故人
- 令弧之季(れいこしき)の袖を死んだ妹の幽鬼の小さな手がつかんでいる(寿雪(じゅせつ)にしか見えない)
- 血のつながらない妹
- 白雷(はくらい)に殺された
招魂(しょうこん)
- 招魂(しょうこん)できるのは一度まで
地方
- 州院(しゅういん)
- 令外官(りょうげのかん)である観察使(かんさつし)などのいる使院(しいん)
里錡(りき)
- 解(かい)州、州院(しゅういん)の年配の役人
- 土地の者で、昔の天災や事件をよく知っているので、衆院の州の長官である刺史に紹介された案内人
巡院(じゅんいん)
- 私塩(密売塩)の)の取り締まりをするところ
- 15年前は先帝により塩価が釣り上げられ、密売人が増え手が足りぬほど忙しかった
司法
- 州における刑罰を司る部署
弧矢(こし)宮
- 内廷の弧矢(こし)宮は、欒(らん)王朝の初代皇帝が自分の身を守るために造らせたもの
- 呪術の宮
- 烏妃(うひ)から身をまもるため・・・初代皇帝は烏妃(うひ)を恐れていた
- 「弧矢(こし)」は弓矢の意味だが、「弧」は枯れ落ちるという意味がある。矢よ朽ちよという呪い。矢は烏妃(うひ)の象徴。烏妃(うひ)は金鶏(きんけい)の矢に選ばれ、矢で術を破る。ので弧矢(こし)宮は烏妃(うひ)を呪う宮。
- 初代烏妃(うひ)が死んでから造られた
- 皇帝は死んでからも恐れて、ひそかに初代烏妃(うひ)の骸(むくろ)を醢(かい)にした。
醢(かい)
- 骸(むくろ)を切り刻み、塩漬けにする古い刑罰
- 骸(むくろ)を損なう刑罰というのは、祟りを恐れるがゆえに行われる
欒(らん)家と羊舌(ようぜつ)家のつながり
- もっと古く、杼(ひ)王朝に遡る
- 正確には、まだ王朝の興(おこ)る前、杼(ひ)一族が北辺山脈に住んでいたころから
- なぜ山奥にすんでいた杼(ひ)一族と、沿岸部に住み着いていた羊舌(ようぜつ)家の祖先にかかわりがあったかは、「塩」の交易の関係と、羊舌(ようぜつ)家の先祖の信仰していた神とかかわる(羊舌(ようぜつ)家は、鼇(ごう)の神を信仰していた)
- 羊舌(ようぜつ)家の先祖は、杼(ひ)一族を祭り上げ、臣に下り、杼(ひ)王朝で吉士(きっし)という神職についていたが、王朝がが倒れた後、羊舌(ようぜつ)家は故郷にもどり、王族の生き残りは北辺山脈の奥深くへと逃れた。欒(らん)氏が兵を起こした時真っ先にはせ参じたのも、羊舌(ようぜつ)家の祖先だった。
杼(ひ)王朝
- 北辺山脈の麓(ふもと)にあった古代王朝で、欒(らん)氏はその血筋
羊舌(ようぜつ)家は、鼇(ごう)の神を信仰していた
- 羊舌(ようぜつ)家は、鼇(ごう)の神から白塩の作り方を教わったという言い伝えがある
鼇(ごう)の神
- 一箇(ひとつ)の骨に成りし白亀の神
- 暴波(あらなみ)を沈め舟を守りたまふ その神八代の後胤 白き王それ皇帝のはじめとかや
- 鵐帮(ウーバン)の祭文より
- 白亀の姿だという
白色
- 「白亀」「白塩」
- 杼(ひ)一族にも羊舌(ようぜつ)家にも、大切な色
- 杼(ひ)一族も羊舌(ようぜつ)家の、銀髪だった。白く輝く髪
炎帝(えんてい)
- 故人
- 高峻(こうしゅん)の祖父
- 巫術師(ふじゅつし)を嫌って処刑し、あるいは刑罰を加えた
東院(とういん)
- 宮城の東端に位置する離宮
- 広々とした庭と池のある、皇帝の憩いの場
連珠文(れんじゅもん)
- 丸い珠を少しずつ間隔を置いて並べた文様です。また帯状に続けたものを珠文帯、円形に並べたものを連珠文といいます。ペルシャから伝わり中国では織り文様として多く用いられます。日本では正倉院裂が残されています。
- 沙那賣朝陽(さなめちょうよう)の長男
- 風流人で趣味がいいが、女気のない人
- いまだに妻をもめとっていない
- 白雷(はくらい)の居場所を把握している
- 城下の屋敷を買い取って、弟と二人京師(みやこ)に残っている
- 父親とは違い、晨(しん)も三男の亮(りょう)も妹思い
- 寿雪(じゅせつ)のことが気になっている
烏妃(うひ)の首飾り
- 賀(が)州を根城にしていた八真教(はっしんきょう)教主
- 烏妃(うひ)から呪詛を返され負った怪我で、隻眼
- 隠娘(いんじょう)を通して白妙子(はくみょうし)、鼇(ごう)の神から烏漣娘娘(うれんにゃんにゃん)と烏妃(うひ)にまつわる様々なことを聞いている
- 朝陽(ちょうよう)の手紙で、京師(みやこ)へ来いと書いてあった。そして、玉眼(ぎょくがん)と名のり烏妃(うひ)に詛戸(ヅウフウ)をかけた(蝦蟇(がま)の呪法)をかける。
- 『海燕子(ハイイエンツ)』・・・手首に貝殻飾りの紐
- 『海燕子(ハイイエンツ)』の阿尼(あに)族だと寿雪(じゅせつ)に名乗る
- 霄(しょう)の民に『海燕子(ハイイエンツ)』の阿尼(あに)族が、皆殺し一人逃げ出し、たどり着いた小島で鵐帮(ウーバン)に拾われ、鵐帮(ウーバン)に巫術(ふじゅつ)を習う。
掲車(けっしゃ)=白雷(はくらい)
- 白雷(はくらい)の偽名だが、白雷(はくらい)も偽名
- 鵐帮(ウーバン)に拾われ各地を放浪した白雷(はくらい)は、様々な港で異国の占術を見聞きしてきた
鵐帮(ウーバン)
- 衛青(えいせい)から、寿雪(じゅせつ)の護衛を命じられた宦官の温蛍(おんけい)もいた遊芸人(ゆうげいにん)の集団。
- もともとは、沿岸部を回って豊漁祈願をする巫觋(ふげき)たちだったときく。
騒擾(そうじょう)
- [名](スル)集団で騒ぎを起こし、社会の秩序を乱すこと。騒乱。擾乱。「過激派が騒擾する」
瑕疵品(かしひん)
- 〔名〕(日本語訳)傷物,疵物,きず物,疵もの,傷もの
観風(かんぷう)
- 霄(しょう)の南方にある国、花陀(かだ)の占い
- 笛の音に風の声を聞く占い
- 京師(みやこ)で辻占をしてカモになる玉商の男をみつけ、屋敷に住み着いている
行(こう)
- どこの町でも市場に生業が集まった組織
- 勝手に肆(みせ)はだせない・・・占肆(ぼくし)(占い師)も勝手に肆(みせ)はだせない
肆(みせ)
-
〘名〙 (古くは「いちくら」。市座(いちくら)の意。座(くら)は財物を置く所) 古代に、市場で売買や交換のために、商品を並べて置いた所。市の蔵。のちに、商いの店。〔新訳華厳経音義私記(794)〕※平家(13C前)七「今日は肆(いちぐら)の辺に水をうしなふ枯魚の如し」
玉商の男
- 肩に幽鬼をつけていたのを白雷(はくらい)にはらってもらう
鮑児(ほうじ)=隠娘(いんじょう)
- 陽に焼けた浅黒い顔に黒い目の少女
- 鼇(ごう)の神の巫婆(みこ)である隠娘(いんじょう)は、水辺で 鼇(ごう)の神の声を聞く。海、川、池で聞けるが、水盤では無理。
- 白雷(はくらい)に親から買い取られて、一緒に旅をする
- 哈彈(はたん)族
壁画の人面の黒い化鳥
- 祭壇に、三晩に一度、烏妃(うひ)の力が凝った牡丹の花を捧げるのが寿雪(じゅせつ)の役目(牡丹の花を白瑠璃の器にのせる)
- 「香薔(こうしょう)は烏に花を食わせ続けた。あれは毒だ。われらを酩酊させる。・‥烏はもはや、己を失っている。」梟(ふくろう)の言葉を聞いて以来、寿雪(じゅせつ)は花を捧げるのをやめた
梟(ふくろう)
- 烏を助けたがっている、烏の兄
- 烏が寿雪(じゅせつ)の体から抜け出し、魂が引き裂かれんとする晩
- 身を引きちぎられるような痛みが寿雪(じゅせつ)を襲う晩
封一行(ほういちぎょう)
- 前王朝時代に皇帝付きの巫術師だった老爺。
- 梟(ふくろう)の使い部(べ)・宵月(しょうげつ)を後宮におくりこんだかどで追われていたが、先ごろ花街で捕まった。
- 痩せて背を丸めて縮こまった、小さく見える老爺。
- 後宮に出入りしていたから、前烏妃(うひ)の麗娘(れいじょう)とも面識があり、麗娘(れいじょう)に巫術師(ふじゅつし)の技を教えたのは、封一行(ほういちぎょう)本人。
- 欒冰月(らんひょうげつ)の話をしていた時、寿雪(じゅせつ)を董(とう)千里(せんり)に似ていると言った。
- 冬官府にいる
- 烏妃(うひ)について詳しい。なぜなら、巫術師(ふじゅつし)は欒王(らん)朝におて、烏妃(うひ)を監視し、押さえ込む役目を担っていたから。だから後宮への出入りも許されていた
逃げ出そうとした烏妃(うひ)の話
- 結界を破れず、逃げ出そうとして死んだ
- 欒(らん)王朝の半ば頃の話
- その烏妃(うひ)は、地方の商家の娘だった
- 夜明宮(やめいきゅう)に連れて来られた時は、17歳だった
- 継母に虐げられていた
- 母の形見の玉の首飾り
金鶏の矢
- 烏妃(うひ)が亡くなると同時に金鶏の矢が飛んで、次の烏妃(うひ)が選ばれる
- 皇帝が烏妃(うひ)を殺さぬかぎりは、金鶏の矢はとぶようだ
烏妃(うひ)
- 300年あまりつづいた欒(らん)王朝において、烏妃(うひ)は136人
- 烏妃(うひ)には皇帝を殺して、皇帝に成り代われる(冬の王だから)。だから初代皇帝は烏妃(うひ)を恐れて、巫術師を見張りにつけた
- 夏の王にとって冬の王は欠くべき存在だが、冬の王はそうではない(皇帝がかわっても、烏妃(うひ)は存在するから)
逃げ出そうとした烏妃(うひ)の玉の首飾り
- 母の形見の玉の首飾り
- 深い青に、光の加減で赤や緑、黄といった様々な色が輝く、不思議な玉
- 寿雪(じゅせつ)の厨子(ずし)の中の歴代の烏妃(うひ)の私物の中にあった
- 母の形見の玉の首飾り
歴代の烏妃(うひ)の墓
- 禁苑(きんえん)にある
- 寿雪(じゅせつ)も行ったことがない
藍彩玉(らんさいぎょく)
- 逃げ出そうとした烏妃(うひ)の玉の首飾り
- 雨果(うか)の国で採れる玉
- 希少で、霄(しょう)にはあまり出回らない
- 持っている者は、よほど裕福な家か、おおきな海商(はいしゃん)、界島(じぇとう)の海商(はいしゃん)と思われる
- 序(じょ)氏という界島(じぇとう)の海商(はいしゃん)が持っていたものではないか、という調べ
雲行徳(うんぎょうとく)
- 鴦妃(おうひ)・雲花嬢(うんかじょう)の叔父
- 長男・雲永徳(うんえいとく)(花嬢の父親)は、官界を嫌い海商(はいしゃん)になってしまったので、次男・雲行徳(うんぎょうとく)が出世している
界島(じぇとう)
- 一番大きな港がある島
- 海商(はいしゃん)は皆、界島(じぇとう)にいる
- 海流の関係から、交易もための船はおおよそ界島(じぇとう)に停泊する
- 隣の阿開(あけ)の国に最も近い島
- 京師(みやこ)から南東あたりにある島
序(じょ)氏
- 界島(じぇとう)の海商(はいしゃん)の中でも相当古い家柄で、もとは島主だったのではないかと言われる
- かつて見事な「藍彩玉(らんさいぎょく)」の首飾りがあったと伝わる
- 大昔、難破した雨果(うか)の船乗りを助けたさいに礼にもらったという玉ということだが、実際には表立ってできない商いで手に入れたものではないか、ともっぱらな噂
- 「藍彩玉(らんさいぎょく)」を手に入れてから、序(じょ)氏には不幸が続いた・・・海神に捧げるべき玉を横取りしたからではないか
序寧(じょねい)
- 欒(らん)王朝の半ば頃に、烏妃(うひ)になった娘
- 「藍彩玉(らんさいぎょく)」の持ち主
- 招魂(しょうこん)できなかった
伊喀菲(いかひ)島
- 沈んだ島
- 烏漣娘娘(うれんにゃんにゃん)と鼇(ごう)の神が戦ったされる時、伊喀菲(いかひ)島の火山が噴火して、島は沈んだ
花勒(かろく)、花陀(かだ)
- 南方の島々
- 交易先
- 界島(じぇとう)がそれらを受け入れる港になる
阿開(あけ)の国
- 花勒(かろく)、花陀(かだ)を含む南方の島々にとり交易港として、界島(じぇとう)より適している港がある国
- 交易は、界島(じぇとう)より阿開(あけ)の国の方が盛ん
- 霄(しょう)の海商(はいしゃん)は、界島(じぇとう)から阿開(あけ)を根城にして商いをする(花娘(かじょう)の父親もそう)
- 港があり、他国からの渡るのも渡ってくるのも自由なので、欒(らん)王朝が滅びた際、巫術師(ふじゅつし)も阿開(あけ)の国へのがれた
経生(きょうせい)
- 洪濤院(こうとういん)に出没した幽鬼
- 無実の罪で処刑された
五生(ごせい)
- 欒(らん)王朝の半ば頃に処刑された宮廷巫術師(ふじゅつし)
- 妃との姦通罪で斬首、遺骸は市場にさらされた(表向きの罪)
- 烏の半身の秘密を洩らし、結界を破るふりをした罪で処刑
海底火山
- 界島(じぇとう)あたりに目立つ
- 烏漣娘娘(うれんにゃんにゃん)と鼇(ごう)の神が戦ったされる時、伊喀菲(いかひ)島の火山が噴火して、島は沈んだ
破界(はかい)
巫覡(ふげき)
-
〘名〙 神に仕える人。神楽(かぐら)を奏し、祝詞(のりと)をあげて神意をうかがい、それを人々に伝える、神と人間とのなかだちをする人。神官、巫女(みこ)いずれにもいう。※神楽歌(9C後)採物・榊「〈末〉霜八度(やたび) 置けど枯れせぬ 榊葉の 立ち栄ゆべき 神の支禰(キネ)かも」
門
- 9つ
- 旮旯(きょくろう)門・・・最も要となる西北にある小門
- 西蜃(せいしん)門・・・大門
- 朔老(さくろう)門・・・北の大門
- 夙蜃(しゅくろう)門
- 月滔(げっとう)門
- 夙浪(しゅくろう)門
- 東蜃(とうろう)門・・・東につきでた大門
- 紓禍(じょか)門・・・南の正門
- 月噬(げつせい)もん・・・小門
- 昃昏(そくこん)門
寿雪(じゅせつ)
- 当代、烏妃(うひ)
- 不思議な術を使う
- 謎多き孤高の存在
- 杼(ひ)王朝の血尾引く者(=鼇(ごう)の神の巫(ふ)になる者)
- 冬の王
欒(らん)氏
- 古代王朝の杼(ひ)王朝の末裔
- 前王朝
- 銀髪
大海縲(おおまきがい)
- 闇色の貝殻
- 神の使いである梟の声を届ける
梟(ふくろう)
- 幽宮(かくれのみや)の牢に入れられている
- 禁を破り、こちらに干渉したから幽閉されている
烏の半身が沈んだ場所
- 海底火山の伝承のある界島(じぇとう)付近の海ではないか
蘇芳(すおう)
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16進表記 | #973C3F |
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RGB | (151, 60, 63) |
HSV | (358°, 60%, 59%) |
マンセル値 | 4.5R 3.7/8.8 |
表示されている色は一例です |
朝集殿(ちょうしゅうでん)
- 紓禍(じょか)門の正面
星烏
- 烏の使い部
- 星烏の羽根は剣となる
黒衣の骸
- 香薔(こうしょう)の禁術で歴代の烏妃(うひ)が蘇った
- 香薔(こうしょう)は、骸を醢(かい)にされたので蘇ることができない
- 封嘴(ふうし)の術・・・魂を使役するため、壺にとじこめる
醢(かい)
- ひしお。肉のしおから。骨を抜いた肉を麴こうじ・塩・酒などにつけたもの。ししびしお。
星星(しんしん)
- 金鶏
- 羽根が矢にかわり、寿雪(じゅせつ)が構えると弓があらわれる