11 しのぶひと
13 ・・・端午がやってきた。
- 五節句のひとつ
- 5月
13 【桜の君(さくらのきみ)】浜木綿(はまゆう)
- 日嗣(ひつぎ)の御子の妻
- 【若宮・日嗣の御子(ひつぐのみこ)】奈月彦(なづきひこ)のみがわりに入れ替われるほど、長身の姫
- 南家(なんけ)の先代の当主が実父。
- 実父は、金烏(きんう)宗家に対して看過し得ない過ちを犯したとかで、妻もろとも秘密裏に処刑された。
- 撫子(なでしこ)の姉であるが、血筋的には従姉。
7 人物紹介
13 桜花宮(おうかぐう)
6 用語解説
- 日嗣(ひつぎ)の御子の后たちが住まう後宮の準じる宮殿。
- 有力貴族の娘たちが入内(にゅうだい)前に后候補としてここへ移り住むことを「等殿(とうでん)」という。
- ここで妻として見染られた者がその後「桜の君(さくらのきみ)」として桜花宮を統括する。
13 山内(やまうち)における端午の節句
- 1日目 薬狩り
- 2日目 競馬(くらべうま)
6 用語解説
- 山神さまによって開かれたと伝えられている世界。
- この地をつかさどる族長一家が「宗家(そうけ)」
- その長が「金烏(きんう)」
- 東・西・南・北の有力貴族の四家によって東領・西領・南領・北領がそれぞれ治められている。
14 八咫烏(やたがらす)の一族
- 人間と、3本足の大烏という、二つの姿を持つ
14 大烏(うま)
- 同族の八咫烏を『馬』として使役
- 騎乗することをが許されるのは一部の特権階級のみ
15 真赭の薄(ますほのすすき)
7 人物紹介
- 西家の姫
- 絶世の美女
- かつては若宮の正室の座を望んでいたが、自ら出家して、浜木綿(はまゆう)付の筆頭女房となる。
赭(そお)
13 『薬狩り』
- もとは薬草を摘んだり、鹿の角を取ったりする神事
- 1日目において最も重要・・・八咫烏一族の長たる金烏(きんう)が、点薬寮(てんやくりょう)で飼っている九式(くしき)の鹿の角を取る『角落とし』の神事
- 今は『角落とし』と同時に、中央の所有するいくつかの狩場で、若い青年貴族を中心に狩りを行い、捕らえた獲物を宮中に献上する。
14 『競馬(くらべうま)』
- 2日目の儀式・・・1日目にどうやって狩りを行ったかを再現する。
- 若い貴族たちは、この日のためにえりすぐられた見事な大烏(うま)の背に乗ったまま、土器(かわらけ)でつくられた赤い鹿の像に向けて矢を射る。
- 『競馬(くらべうま)』の馬場は、山神(やまがみ)さまの神意をうかがって神官が決定する。
16 四大貴族
- 東領・・・東家(とうけ)
- 西領・・・西家(さいけ)
- 南領・・・南家(なんけ)
- 北領・・・北家(ほっけ)
20 雪哉(ゆきや)
- 少年でなくなっている。
- 花形射手
- 身長も伸びていた
7 人物紹介
- かつては若宮の近習をつとめ、頸草院(けいそういん)を主席で卒業し山内衆(やまうちしゅう)となる。
- 北家(ほっけ)当主・羽林天軍将軍・玄哉(げんや)の孫。
22 澄尾(すみお)
- 色黒で、武人にしては幾分華奢な体格。
- 常は護衛として若宮の傍らに仕えている。
7 人物紹介
- 若宮の護衛筆頭を務める山内衆。
- 西領出身
- 山烏の生まれながら、文武に優れた秀才。
22 【若宮・日嗣の御子(ひつぐのみこ)】奈月彦(なづきひこ)
- 宮廷人たちから「うつけ」の名をほしいままにしている。
- 平気で儀式をすっぽかす
- 美男子
- 澄尾(すみお)の幼馴染
7 人物紹介
- 宗家に生まれた金烏(きんう)として、八咫烏一族を統べる。
22 ・・・若宮がいるはずの招陽宮(しょうようぐう)へ
22 招陽宮(しょうようぐう)
6 用語解説
- 族長一家の皇太子、次の金烏(きんう)となる「日嗣の御子(ひつぐのみこ)」若宮の住まいだったが、朝廷の移管後は兵達の詰所として利用されている。
23 真赭の薄(ますほのすすき)の実弟
- 上級武官の養成所、頸草院(けいそういん)へ、雪哉(ゆきや)と同時に入っている。
23 頸草院(けいそういん)
6 用語解説
- 山内衆(やまうちしゅう)の養成所。
- 15歳から17歳の男子に「入峰(にゅうぷ)」が認められる。
- 「荳兒(とうじ)」「草牙(そうが)」「貞木(ていぼく)」と進級していく。
荳
兒
29 四家の年頃の青年貴族
- 東家(とうけ)の青嗣(あおつぐ)
- 北家(ほっけ)の喜栄(きえい)
- どりらも正室がいる。
31 茂丸(しげまる)
7 人物紹介
- 山内衆
- 雪哉(ゆきや)の頸草院(けいそういん)時代からの親友。
- 体が大きく優しい性格で皆に慕われている。
- 仲間に茂さんとよばれている。
31 山内衆(やまうちしゅう)
- 山内衆(やまうちしゅう)になるためには、有力者による推薦をもらった後、頸草院(けいそういん)で3年間の修業に耐えないといけない。
- 『剣術』『弓射(きゅうしゃ)』大烏(うま)の乗り方や飛び方を学ぶ『御法(ぎょほう)』などの実技、『礼楽(れいがく)』『明法』などの座学を合わせた、六芸四術二学(ろくげいしじゅつにがく)
6 用語解説
- 宗家の近衛隊
- 養成所で上級所で武官候補として厳しい訓練がほどこされ、優秀な成績を収めた者だけが護衛の資格を与えられている。
36 明留(あける)
7 人物紹介
- 若宮の側近。
- 真赭の薄(ますほのすすき)の弟で、西家(さいけ)の御曹司。
- 中退するまで、頸草院(けいそういん)で雪哉(ゆきや)たちと同窓だった。
36 千早(ちはや)
- 身分が低く、明留(あける)の実家の後ろ盾によって院生でいられる部分がある。
- 優秀。
7 人物紹介
- 山内衆(やまうちしゅう)
- 南領出身。
- 頸草院(けいそういん)時代、同期の明留(あける)に妹ともども苦境を救われた。
55 すみのさくら
57 撫子(なでしこ)
- 浜木綿(はまゆう)の君の妹
- 血筋では、撫子(なでしこ)の従姉。
58 【桜の君(さくらのきみ)】浜木綿(はまゆう)
- 日嗣(ひつぎ)の御子の妻
- 【若宮・日嗣の御子(ひつぐのみこ)】奈月彦(なづきひこ)のみがわりに入れ替われるほど、長身の姫
- 南家(なんけ)の先代の当主が実父。
- 実父は、金烏(きんう)宗家に対して看過し得ない過ちを犯したとかで、妻もろとも秘密裏に処刑された。
- 撫子(なでしこ)の姉であるが、血筋的には従姉。
- 父母を亡くしてから、南家(なんけ)を放逐され、身分が回復するまでの数年間を、下賤の者(山烏)に混じって暮らしていた。
- 墨子は青嵐(せいらん)に拉致され、南本家の菩提寺である慶勝院(けいしょういん)で孤児として育てられた。その時の名前が墨丸。戸籍上は男とされた。
7 人物紹介
58 長束(なつか)
- 10年ほど前、南家(なんけ)出身の皇后が産み落とした宗家長子。
7 人物紹介
- 出家前の名は、長束彦(なつかひこ)。
- 若宮の腹違いの兄で、明鏡院院主。
- 日嗣の御子(ひつぐのみこ)の座を若宮に譲るが、復位を画策する母と周囲が若宮を暗殺しようとした過去がある。
59 宮烏(みやがらす)と山烏(やまがらす)
61 苧麻(からむし)
- 浜木綿(はまゆう)付きの女房
苧
66 夕虹(ゆうにじ)
- 南家(なんけ)の長姫・墨子の母親。
- 弟宮の母に毒となる香(こう)を贈り、弟宮の母親を殺す。これがばれないように、南家が秘密裏に粛清した。
66 青嵐(せいらん)
- 南家(なんけ)の長姫・墨子が5歳のとき出会った尼。
- 頭に頭巾を巻き、暗い色をした衣をまとった女。
- 当時5つの墨子には老婆だと思った。
- 南家(なんけ)の長姫・墨子の母親を育てた女のうちの一人と答えた。
- 彼女に、墨子は拉致され、南本家の菩提寺である慶勝院(けいしょういん)で孤児として育てられた。
67 融(とおる)
- 現南家当主。
- 墨子の父親の弟。
83 ・・・手当をし、蘆薈(ろかい)の汁を、蚋(ぶよ)に食われた手足に塗りこみながら、・・・
蘆薈(ろかい)
86 上皇
- 長束彦(なつかひこ)と雪哉(ゆきや)の祖父。
- 上皇の母は、南家の出身。
86 上皇は兄宮と弟宮を連れ、南本家の菩提寺である慶勝院(けいしょういん)へ墓参り
- 上皇が南家に来るたび、雪哉(ゆきや)と墨丸は会った。
95 上皇が亡くなる。
- 雪哉(ゆきや)は西家(さいけ)に居を移し、南領にやってくることがなくなった。
95 南本家から慶勝院(けいしょういん)に使者
- 墨子を養女にしたい
- この頃、中央では兄宮が出家し、弟宮が日嗣の御子(ひつぐのみこ)となった
- 弟宮の后候補のため
97 青嵐(せいらん)の独白
99 皇后と南橘(みなみたちばな)家
103 まつばちりて
105 奉籍(ほうせき)
- かつては単に、落飾(らくしょく)を示す言葉。
- 現在では、特に女として生まれ育った者が、その戸籍を手放し、男として新たに生まれ直す行為を意味する。
- 奉籍(ほうせき)した女、女としての生を落とした女のことを『落女(らくじょ)』と呼ぶ。
105 落飾(らくしょく)
105 まつ
- 幼女だった頃落女から聞いて『落女(らくじょ)』を知った。
- 谷間の女郎宿の布団部屋で産み落とされた。
- 母親は不器量だったが、まつは悪くなかった。
- 小作な顔の中できりりと吊り上がった目と、淡い鴇色(ときいろ)をした小さい唇が品よくおさまり、後頭部の形はつるりと丸みを帯びて、すっきりとした首元は幼いながら既に色気が感じられた。
- 聡明
- 楓蚕(ふうさん)に連れていかれた紫雲院で、大紫の御前(おおむらさきのおまえ)に松韻(しょういん)の名前をさずかる。
105 谷間(たにあい)
- お上(おかみ)に認められた中央花街とは、一線を画した世界。
- ならず者の吹き溜まり。
6 用語解説
108 手習いの師匠
- まつのやさしい手習いの師匠
- 習字が好きになる。
110 変なおばさん
- 楓蚕(ふうさん)
- 頭は、下男のように刈りあげられていた。
- 60歳近い
- 着てるものは、男物
- みんな店の者は、御大尽(おだいじん)のようにへこへこして、禿立ち(かぶろだち)前の少女を並べた。
- 女郎になりたくないので、『落女(らくじょ)』となって、宮中に上がると決めたまつを身請けした。
- 大紫の御前(おおむらさきのおまえ)が主。
御大尽(おだいじん)
禿立ち(かぶろだち)
禿(かぶろ)
112 紫雲院へ
112 大紫の御前(おおむらさきのおまえ)
- 山内を治める金烏代(きんうだい)の正室である皇后
- 特別な美貌はもっていない。
- まつに松韻(しょういん)の名前をさずける。
114 紫雲院に近い尼寺
- 松韻(しょういん)は預けられた。
114 藤宮連(ふじみやれん)
- 大紫の御前(おおむらさきのおまえ)に恩を受け、彼女に忠誠を誓う女友達が総じて藤宮連(ふじみやれん)と呼ばれている。
118 利音(りおん)
- 藤宮連(ふじみやれん)と大紫の御前(おおむらさきのおまえ)を裏切り、男と駆け落ちしようとした女。
- 楓蚕(ふうさん)の後を継ぐはずだった者。
- 一時でも陛下から官位を頂いた身なので、自死が許される。
119 それから2年ほどして
119 順(じゅん)
- 松韻(しょういん)の仲間
- 仔犬のような瞳をした3つ下の娘。
- 松韻(しょういん)に次ぐ落女(らくじょ)の候補として連れてこられた。
- 素直な娘。
- 賢かったが、引っ込み思案で、気の弱いところがあった。
- 松韻(しょういん)以上に男を敵視し、実際に男と相対する場面では、怯える。
- 松韻(しょういん)になつく。
119 『落女(らくじょ)』の人手不足
119 今上(きんじょう)陛下の秘書官は、大きく2つに分かれる。
- 禁官(きんかん)・・・楓蚕(ふうさん)のような落女(らくじょ)の務める
- 蔵人(くろうど)・・・中央貴族の子弟からなる
119 表舞台に立ちたがらない今上(きんじょう)陛下の代わりに実権を握るもの
- 四大貴族の大臣達
- 紫の御前(おおむらさきのおまえ)
122 忍熊(おくしま)
- 松韻(しょういん)が、侮れないと思う筆の人。
- 文字の流れから夜の銀木犀(ぎんもくせい)の香りすら感じられるような、書き手のあふれる才能を充分に感じさせるもの。
- 蔵人(くろうど)
122 21歳、松韻(しょういん)
- 奉籍(ほうせき)して落女(らくじょ)として宮中に上がる
- 髪を切って官服を着る
123 東高倉(ひがしたかくら)の忍熊(おくしま)
- ずんぐりむっくりとした体形の男
- 唇は分厚く、金壺眼(かなつぼまなこ)はぎらぎらと光っている。
- 生まれてこの方、一度も整えられたことがないようなもじゃもじゃ眉の間には、深い溝が刻み込まれていた。
- 無骨でやぼったい。
- 生まれは下級貴族。
- 先の金烏代に気に入られて今の地位に就いた者。
金壺眼(かなつぼまなこ)
153 冬
153 東領の鮎汲郷(あゆくみごう)の郷長屋敷
- 中央から派遣された一人の祐筆。
- 左遷
- 東高倉(ひがしたかくら)の忍熊(おくしま)
153 松韻(しょういん)死亡の知らせ
- 複官の条件をのまなかった。
- 忍熊(おくしま)の子供を宿していた。
- 紫の御前(おおむらさきのおまえ)に子をおろして復官するようにといわれたが、拒んだ。
- すぐに牢へ
- 卵誕(らんたん)を迎えてすぐに処刑された。
156 年老いた楓蚕(ふうさん)が、知らせと卵を届けにきた。
159 ふゆきにおもう
161 まだ朝晩の風の冷たい、春先
161 垂氷郷(たるひごう)
- 郷長(ごうちょう)の次男坊と三男坊が行方不明になった。
161 梓(あずさ)
- 郷帳の妻
- 父親は長く北家(ほっけ)に仕えていた一族の出
- 母親は、東家(とうけ)の中流貴族
- 中央にある母方の屋敷で、梓(あずさ)は育つ。
161 雪馬(ゆきま)
- 長男
- 11歳
161 雪雉(ゆきち)
- 長男・雪馬(ゆきま)はチー坊とよんでいる。
- 末っ子
- 5歳
161 雪哉(ゆきや)
- 次男
- しっかりもの
163 雪正(ゆきまさ)
- 東領の鮎汲郷(あゆくみごう)の郷長
166 冬木(ふゆき)さま
- 次男雪哉(ゆきや)の本当の母親。
- 母・梓(あずさ)がかつて仕えた、大貴族の姫君。
- 北領(ほくりょう)を治める北本家二の姫
- 生まれつき体が弱く、そう長生きはできないと言われていた。
- 子供の頃、北領(ほくりょう)にある領主の御屋敷から出ることのなかった冬木(ふゆき)。
- 母親は、中央花街で一番の遊女だった。美人なら入内だきるだろうと正室にした母親の子。
167 梓(あずさ)と冬木(ふゆき)の出会い
- 今から20年ほど前
- 梓(あずさ)が7歳、冬木(ふゆき)が13歳。
- 冬木(ふゆき)に気に入られて、女童(めのわらわ)になる。
168 六(むつ)つの花
- 北領(ほくりょう)を治める北本家の一の姫
- 冬木(ふゆき)の姉
- 当時、日嗣の御子(ひつぎのみこ)の正室候補として噂されていた。
173 転機
- 梓(あずさ)が12歳、冬木(ふゆき)が18歳。
- 兄・玄喜(げんき)が友人たちを連れて帰ってきた。
173 玄喜(げんき)
- 中央にでていた冬木(ふゆき)の兄。
176 垂氷(たるひ)の雪正(ゆきまさ)
- 精悍な面差しの青年
183 お凌(りょう)の方
- 冬木(ふゆき)の実の母
184 雪正(ゆきまさ)の側室に梓(あずさ)。
- 梓(あずさ)の懐妊。
199 普通の八咫烏のゆうに3倍はある大烏
- 雪哉(ゆきや)と雪雉(ゆきち)を運んできてくれた。
- 「私が中途半端に結界を繕ってしまったものだから、ほころびに足をとられたのだ」
- 二人は、自力で抜け出せない場所に、はまり込んでいた。
- 藤蔓で編まれた籠
- 山神さまの、お使い?
205 ゆきやのせみ
207 若宮
207 雪哉(ゆきや)
208 澄尾(すみお)
208 町役場の牢屋
- 若宮と澄尾が捕まっている
- 食い逃げ
209 不知火(しらぬい)の岸で若宮に忠誠を誓ってから、もうすぐ二月
- 猿との一件以降、雪哉(ゆきや)は再び若宮の近習として働くようになっていた。
- ほとんど、明鏡院(めいきょういん)の若宮の兄、長束(なつか)の統括する寺院で過ごしていた、雪哉(ゆきや)。
210 路近(ろこん)
- 神兵
210 仙人蓋(せんにんがい)の一件後
- 若宮がおった傷が癒えたころ、神祇官(じんぎかん)の要請で各地に飛び、結界のほころびを繕って回るようになっていた。
- それには、雪哉(ゆきや)もどうこうする。
210 若宮の放浪癖
- 南領(なんりょう)の山寺、冷泉寺(れいせんじ)の務めを終えた後、一泊して招陽宮(しょうようぐう)に帰るだけの段になり、若宮と澄尾が消えた。
211 南家(なんけ)の直轄地、宇海(うかい)
212 南領の主な交通
- 川狩郷(かわがりごう)、南風郷(はえごう)、吹井郷(ふきいごう)の全てを横断し、東と西へ繋がる環状街道と、直轄地から3つの郷へと放射状に伸びる新街道の2つが担っている
- 西領(さいりょう)に近い
- 南領は、四家四領の中で、最も若宮に対し、非友好的な領。
215 『墨丸(すみまる)』の身分手形
- 『墨丸(すみまる)』は、若宮がお忍びの際、よく使用する偽名。
- 『墨丸(すみまる)』は、浜木綿(はまゆう)が、かつて使っていた戸籍。
- 『墨丸(すみまる)』は、かつて南家当主が戸籍を都合した本人なので、当主に報告がいくのがまずい。
218 冷泉寺(れいせんじ)の神官たち
219 冷泉寺(れいせんじ)門前町代官
- 下腹がでている中年
- 真面目な働きをしてきた男
- ここで3年の任期を終えれば、多少であるが領事にもどって昇進することが約束されていた。
220 浅葱色(あさぎいろ)の着物を着た、癖毛をひとくくりにした少年
221 食い逃げにあった汁麺屋
221 代官の息子
- 半泣きで震えている、背の高い男
- 芳冶(よしや)
226 南家当主
228 山越え
- 若宮と雪哉(ゆきや)
- 役場からの逃亡、山を越えて西領へ
- 月夜で若宮の鳥形(ちょうけい)は目立つので、飛べない。
232 クロ
- 若宮の愛馬
- たまにおやつとして蝉を食べている。
232 外界の話
- 外界のある地方では、虫は貴重な蛋白源として重宝されている。
- 香ばしくて、なかなか美味しいと聞いた・・・
- ニンゲンやべえ・・・
237 わらうひと
239 猿の凌雲宮(りょううんぐう)襲撃より、およそ半年後
239 真赭の薄(ますほのすすき)
- 現在、真赭の薄(ますほのすすき)は、浜木綿(はまゆう)の女房として紫苑寺(しおんじ)に住んでいる。
239 真赭の薄(ますほのすすき)の弟
- 明留(あける)
- 側近として、西家(さいけ)の朝宅(ちょうたく)から出仕する形で、奈月彦(なづきひこ)に仕えるようになっていた。
240 捺美彦(なつみひこ)
- これまで山内の頂点に立っていた金烏代(きんうだい)が突然出家した。
- 正式に譲位が決まった今、急に落飾(らくしょく)しなければならなかったのか?
240 【若宮・日嗣の御子(ひつぐのみこ)】奈月彦(なづきひこ)
- 正式な即位儀礼の前に、金烏(きんう)として即位したことになる。
240 【桜の君(さくらのきみ)】浜木綿(はまゆう)
- 【桜の君(さくらのきみ)】浜木綿(はまゆう)は、皇后に。
- 出産を控えている。
- 紫苑寺(しおんじ)の母屋の一室を産屋代わりにして、鳥形(ちょうけい)のまま閉じこもっている。
240 大紫の御前(おおむらさきのおまえ)
- 前皇后。
- 捺美彦(なつみひこ)の譲位を受け、後宮を退いたが、その際女屋敷全般の運営引継ぎや近衛たる藤宮連(ふじみやれん)の指揮権継承を、一切行わなかった。
243 澄尾(すみお)
- 山神の呪いを受けて左足を失った。
- 元山内衆。
- 顔の半分以上を濃い桃色の火傷痕(やけどあと)が覆い、元の人相も判然としないほど様変わりしてしまっていたが、その表情は記憶にある辛気臭さが消え、からりとしていた。
- 義手と義足。・・・西家(さいけ)の腕のいい職人が作った。
- 真赭の薄(ますほのすすき)に告白する。
248 結(ゆい)
- 頸草院(けいそういん)時代の明留(あける)の同輩で、現在は山内衆として金烏の身辺警護の任についている千早(ちはや)の妹。・・・血は繋がっていない。
- 盲目
- 今は、西家で預かっている。・・・西家でできる範囲で家事手伝い。
- 琵琶(びわ)を弾く・・・外唄(そとうた)
- 家事手伝いの時間を見つけては西家のお抱えの楽土のもとを訪ねて、琵琶を習っている。
- 谷間(たにあい)に居た頃は唄っていた。
- 時々、内緒で谷間(たにあい)にいっていた。・・・外唄の教えを乞いに行っていた。
- 普段は大人しく、非常に温厚な性格をしているが、一線をこえると、非常に頑固な性格。
- 兄離れしたい。
7 人物紹介
- 千早の妹
- 目が不自由であり、過去には谷間で遊女に混じり、楽土として働いていた。
248 千早(ちはや)
- 結(ゆい)の兄・・・血は繋がっていない。
- 結(ゆい)ととんでもない兄妹喧嘩をする。
- 普段は山内衆の宿舎で暮らし、休日に結の部屋にやってくるという生活。
- 時々、内緒で谷間(たにあい)にいっていたのを知り、激怒。
- 普段、無口でぶっきらぼう。
250 外唄(そとうた)
- 外界の曲
- 花街の遊女の間で発展したもの
- 宮烏には下品で低俗な唄だと言われたこともある
- 今から100年前よりもっと前に入ってきて、花街で流行ったが、最近では外界の文化は全然入ってこない。昔はもっと自由だったそう。
- 外唄には恋の唄が多い。
- 都々逸
208 流星号(りゅうせいごう)
- 実家から贈られた真赭の薄(ますほのすすき)の愛馬。(大烏)
- 牡馬
- 真赭の薄(ますほのすすき)によく懐いている。
272 菊野(きくの)
- 桜花宮(おうかぐう)で奈月彦(なづきひこ)の正室候補として登殿していたころの真赭の薄(ますほのすすき)の女房。
237 ・・・初めて、奈月彦が正式に桜花宮にやって来た日、真赭の薄(ますほのすすき)は奈月彦から求婚された。そして自分の恋が、永延に成就することはないと悟ったのだった。美しいと評判の、自慢だった髪をばっさり切り、・・・・
- 求婚されたのは、浜木綿(はまゆう)の誤りでは。
282 都々逸
283 あとがき