Café Puss in Boots
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ポセット Posset
時の旅人 (岩波少年文庫) 単行本 – 2000/11/17 アリソン・アトリー Alison Uttley (原著) 松野 正子 (翻訳)
3章・・・「さっさと台所のシスリーさんとこへ行きな。奥様方がポセットをお待ちかねだよ」と女の人は少しおだかやかにいって、廊下を指さしました。・・・
*ポセット
牛乳酒。熱い牛乳にワインなどを加えたもので、ハーブを混ぜることもある。この物語の5章に薬用ポセットというところがあることから、薬用でないポセットもあると推察されるが、それでも、ある程度は薬効があるものと思われる。固めたものと、液状のもの(ハーブティーのような)がある。
4章・・・アリソンと私がベッドで横になっていると、ティッシーおばさんが持ち手の二つついたカップに熱い飲み物を入れて部屋に入ってきました。「これを飲むと体にいいんだよ。よく眠れるからね」とおばさんはいいました。「わしらは、いつでも、これを飲むんだよ。よく効いて、元気になれるよ。」それは、蜂蜜とバームの味がしました。私はシスリーおばさんがバビントンの奥様のためにハーブで作っていたポセットを思い出しました。あの時のと同じ、甘い香りでした。・・・
*バーム
シソ科のハッカ属の芳香性植物の総称
材料は生クリームとお砂糖、そしてレモン。
温めた生クリームとお砂糖に、レモン果汁を入れて冷やすだけ、レモンの酸の作用で生クリームがちょうどいい具合に固まってくれ、まるでなめらかなレアチーズケーキのようななんとも素敵なデザートになる。
「マクベス」はじめ「ウィンザーの陽気な女房たち」などシェークスピアの物語にも度々登場するくらいなので、16世紀後半、17世紀にはもうすでにポピュラーな飲み物。
もとは、温めた牛乳にお砂糖とアルコール(エールやワイン、もっとも人気だったのはSack(サック)というシェリー酒のようなお酒)を加え、凝固(分離)させたもの。もともとは風邪をひいたときや、病人や老人の栄養食として摂られていたものでした。