84 アルセーヌ・ルパンがサンテ刑務所の独房での読書
- 『英雄崇拝論』 カーライル
トマス・カーライル
109 日本の柔道がまだヨーロッパに知られていなかった頃、パリで優秀なスポーツ青年たちにに教えたのもアルセーヌ・ルパン。・・・から気になって。
- 海を渡った柔術と柔道―日本武道のダイナミズム 単行本 – 2010/6/1 古賀 徹 (著), 高木 勇夫 (著), 市場 俊之 (著), 松井 良明 (著), 磯 直樹 (著), 坂上 康博 (編集)
192 ・・・ぼくはシャーロック・ホームズじゃないし、ルコック探偵でもないんですから・・・まあせいぜいワトソンのまねごとをしたにすぎませんし・・・
9 大ニュース ルパン囚われる
10 消えた無電(むでん)
10 奇怪な噂
- 変装したルパンが偽名で一等客船に乗っている。
- 乗客はお互い疑心暗鬼
10 アルセーヌ・ルパン
- フランスの英雄的大泥棒
- 怪盗紳士
- 悪い政治家や代議士や欲張り大金持ちからは盗むが、それを貧乏な人や養護施設などに、名を隠して寄付する。
- 殺人をしない。
- 変装の達人
11 大西洋の快速豪華船プロバンス号の一等客用のプロムナード・デッキ
11 プロムナード・デッキ
- 11 散歩できる甲板
11 快速豪華船プロバンス号
- フランスからアメリカのニューヨークへ向かう大客船
11 2日目
- 一等客・・・船内に恐ろしい不安に包まれる
- 二、三等客・・・怪盗紳士。悪い政治家や代議士や欲張り大金持ちからは盗むが、それを貧乏な人や養護施設などに、名を隠して寄付する。殺人をしない。と、呑気。
14 ダンドレジー
- 青年紳士
- 乗船当初からミス・ネリーに好意を持っている。
14 ミス・ネリー
- 大きな青い目、白鳥のように清らかで美しい18、9歳の少女。
- フランス人の母にパリで育てられていたが、今度シカゴの大富豪の父親の所へ行く途中。
- ジャーランド夫人という名の女友達と同船室。
14 ジャーランド夫人
- 中年だが、凄い美人。
- お金持ちのパリジェンヌ。
14 パリジェンヌ
- 14 パリで生まれて育った女性。
14 ルパンがなぜこの船に乗船しているとわかったのかと、ミス・ネリーがダンドレジーにたずねる。
- パリの警視庁から、昨日の午後無電(むでん)でしらせがあった、とダンドレジー。
- 船長あての無電(むでん)は途中で切れた。
- 『一等客船中にアルセーヌ・ルパンがいる。金髪で、右前腕に傷痕がある。同伴者のない、一人旅で、変装し、名もかえてR・・・・』で切れた。原因は雷。
- 頭文字はR。
- 船長は秘密裏にルパンのことを探したのに、無線のことがいつの間にか漏れてしまった。
- ニューヨークまであと五日。
無電(むでん)
14 船長
14 ミス・ネリーと青年紳士ダンドレジーは乗船するとすぐ仲良くなった。
- 甲板の藤の椅子で海を見ながら話したり、小説をよんだりする仲。
16 誰がルパンか
16 名警部のガニマール
17 ショルマン男爵邸へ忍び込んだ時 偽物ばかりで本物がないとメッセージをのこした。
17 客船名簿
- 夕食の時、全部のテーブルにある。
- 各等の客船の国籍、住所、氏名、職業、行き先がわかる。
- Rの頭文字は13人
- 9人は、夫人、子供、召使をつれている。
- 一人旅は4人。
18 ラベルダン侯爵
- 頭文字がR
- 大使館の書記官
18 ローン少佐
- 頭文字がR
- 僕の伯父だと一人の紳士が言った。
僕は誰?
18 リボルタ氏
- 頭文字がR
- 真っ黒い頬髯のイタリアの紳士
- 金髪でない
19 ロゼーヌ氏
- 頭文字がR
- 若いスポーツマンらしい紳士
- みごとな金髪
- ミス・ネリーと親しそう
- 腕に傷はないが、左腕を見せた。「右腕」は?
- ボルドー市の立派な商人の息子だという証明書を持っていた。
- 両手にかすり傷一つなかった。
23 ボルドー市
- フランス南西部の都市
- ワインの産地として有名
20 ミス・ネリーと親しくするロゼーヌ氏に嫉妬するダンドレジー。
- ロゼーヌ氏とダンドレジーはライバルとして争っている。
22 ジャーランド夫人の宝石がぬすまれる。
22 一万フランの懸賞金
22 ジャーランド夫人が少し部屋を留守にしている間に盗まれた
22 ロゼーヌ氏に盗みの証拠はないが、皆に無視される。
23 アルセーヌ・ルパンの変装を見破った者に1万フランの懸賞金をロゼーヌ氏がかけた。
23 1万フラン
- このころの1フランは、現在の日本円で約1000円ほどと考えられる
1千万円の賞金ということ。財布に入っているのが凄い。
24 船長もロゼーヌ氏もくまなく船内を探すが、宝石は発見されない。
24 悪ふざけの好きなルパン
24 船長の時計が盗まれた
- 副船長のカラーの入れ箱の中に入っていた。
27 カラー
- ワイシャツや洋服の襟
24 副船長
27 ルパンのことを話すダンドレジー。
- 茶目っ気がある
- 人を笑わせるのがうまい
- 泥棒も人を驚かせるような方法で盗み出す
- 素晴らしい大天才
- 高い教養がある
- あらえる技術に優れる
- 体力も優れる
- 日本の柔道の有段者
- 殺しても死なない不死身の男
- ほかの星から来たスーパーマンみたいな人間
- 悪ふざけもする悪戯っ子
まるで押しの子みたいに知ってるな。
28 謎の犯人
28 ある夜
- 甲板の暗い場所でロゼーヌ氏が、頭に灰色の布を被され、両手両足をしばられているのを当直船員が巡視していてはっけんする。
- ロゼーヌ氏の懸賞金はありがたく頂くとメッセージが残され、財布から1万フラン消えていた。
32 名警部ガニマール
32 ニューヨークのビル群が見える
- 上陸準備
- ダンドレジー氏とミス・ネリーの別れ。二人は愛し合っていた。
33 船が岸壁に横付けになった。
- 上陸がはじまる前に、税関の役人、制服の検疫医、荷物係がタラップから上ってくる。
- みすぼらしい老人。
33 警部ガニマール
- みすぼらしい老人
- 黒いこうもり傘を持っている
- 古い服を着たよぼよぼの年寄り。
- パリで有名な警察官
- ベテランの名警部
- アルセーヌ・ルパンは俺が捕まえてみせると言っている
- おそろしく強情で、粘り強い男
- 一旦犯人に食らいついたら、死んでも離さない執念深い男
- よぼよぼの老人に変装している
この説明はダンドレジーのもの。怪しすぎる。
36 ベルナール・ダンドレジー
36 マケドニア
- バルカン半島中部にある国
37 隠せぬ証拠
- 右腕の傷
39 警部ガニマールアルセーヌ・ルパン逮捕
41 悪魔(サタン)男爵の盗難事件
42 古城の秘宝
- 昔、英雄が立て籠もり、百万の敵と戦った。
- その英雄は死んだ後、悪魔のような大盗賊が巣くった。
- 今では、悲惨な死に方をした美女の亡霊が出る
- 夜中に子供の悲鳴が聞こえる
- 村人は近寄らない
- 現在、カルオン男爵が住んでいる
41 セーヌ川
42 カルオン男爵(悪魔(サタン)男爵)
- セーヌ川上流の川中島にマラキという古城に住む
- 得体のわからない人物
- 財産家だが、どうやって金を貯めたかわからない。
- 数年前この土地にやってきて、マラキ城主をうまくだまして古城と家宝と美術品や家具を只みたいな安値で買い取り、城主を追い出した。それで、村人は血も涙無い悪魔だと言って、「悪魔(サタン)男爵」と呼んだ。
43 老人の二人の召使
- カルオン男爵(悪魔(サタン)男爵)の召使
43 マラキ城主
- 絶対人を入れない。
- 2つの大サロンには、大天才ルーベンスの油絵が3点
- 国宝級の絵画や彫刻や宝石箱
- 誰にも見せない
- 毎日、夕暮れにはセーヌ川にかけた橋を引き上げた。
- 4つの鉄門を閉じ、外から触れるとけたたましいベルが鳴り響く仕掛け。
- 城の後ろはけずったような岸壁。侵入不可能。
43ルーベンス
- 16世紀~17世紀にかけて活躍したフランドルの画商
43 ある秋晴れの日の朝
- サンテ刑務所に服役中のアルセーヌ・ルパンからの手紙が届く。
43 サンテ刑務所
44 アルセーヌ・ルパンからの予告通知
- 9月27日水曜から28日木曜
1800年代の9月27日水曜日は、1809, 15, 20, 26, 37, 43, 48, 54, 65, 71, 76, 82, 93, 99
44 ワトー
- 16~17世紀のフランスの画家
- 田園を背景に独特の画風をつくりだした
46 ルーアンの警察署に保護を求める
46 ルーアン
- フランス北西部にあるセーヌ川河口に近い都市
46 名警部の登場
46 ルーアンの警察署の返事
- 筆跡のよく似た偽物の手紙
- ルパンはサンテ刑務所
47 3日目の朝
47 城の近くのコードベック市の発行する地方新聞
- パリにガニマール警部が滞在している
- 最近、アルセーヌ・ルパンを捕らえた功により休暇中で釣りを楽しむため
47 コードベック
- 城から6㎞の道
50 9月26日火曜日 午後3時
- 少年がルパンからの電報を持ってくる
- 男爵は再び、コードベック市で休暇中のガニマール警部を訪ね、電報を見せ、3000フランで城にきてもらう。
- 部下を二人呼ぶ。
この当時の1フランは1000円くらいなので、300万円で雇った。
52 怪盗の出現
52 9月27日水曜日
- 予告の日
- 8時半に2人の召使を部屋に下がらせる
52 悪魔男爵カオルンは古城の端にある別棟が住居
53 ガニマール警部と2人の屈強な若者の部下たち
53 昔古城の持ち主が敵に襲われるのを防ぐため番兵をおいた小部屋
- 2つの大門の間にある
- 羽根橋と中庭が見渡せるのぞき窓がある
- 部屋の片隅に古井戸の跡のような穴が見えた
54 古井戸の跡
- 昔は地下室に続いていたが、今はふさがっている
54 12時過ぎ
- ガニマールはうとうとしていたが起こされる
- 自動車の警笛
55 朝
- 何事もなかった
- 本館へ
- 部下が眠っている
- ワトーもルーベンスも、様々盗まれていた
59 部下たちは麻酔薬で眠らされていた
62 男爵はルーアン地方検事局へ盗難届けをだす
62 ルーアン警察署から、検事、判事、警官らがマラキ城へ来る
- 捜査
63 昔の城主が弾薬や食料を保存に使っていた地下室
- 現在は使用していない
- ここから地下道でセーヌ川の川底を抜けて、どこかへ出られるという伝説があるが、今は崩れてない。
64 犯人の侵入経路の謎
65 ガニマール警部の意見
- ルパンが捕まっているサンテ刑務所とルパンの身辺を洗わないと駄目
- 犯人はルパンだと確信している
- 刑務所にいってルパンと話してくる
67 笑うルパン
67 サンテ刑務所・官房
68 ・・・僕いつも部下に言うんです。ガニマール警部はホームズと肩を並べる名探偵だとね。・・・
部下がいる。ワンオペじゃないらしい。
ホームズと被った時代ということになる。
1881年、ルームシェアの相手として元軍医のジョン・H・ワトスン博士と初めて出会う(『緋色の研究』)
68 ホームズ
- イギリスの作家コナン・ドイルが書いたミステリーの主人公シャーロック・ホームズのこと。
70 ルパンの自供
アルセーヌ・ルパンはおしゃべり
74 トリックの説明
78 話ついた 10万わたした みなぶじ。
- 届けられた食事のゆで卵
- 10万フラン
この当時の1フランは1000円くらいなので、10万フランは1億円。男爵は支払った。
79 公判前に脱走する予定
- 来週の水曜日には、ペルゴレーズ街のガニマール警部のアパートを訪ねていくと約束する。
79 ペルゴレーズ街
80 金時計
- J.Bののイニシャル
- 判事の時計
80 ジュール・ブーベ
- アルセーヌ・ルパンを調べた判事
83 ルパンの脱走
84 葉巻のなかの秘密
84 悪魔(サタン)男爵の古城の秘宝を盗んだ事件は、警視庁で伏せられた。
84 ルパンの脱獄予告
- 身辺警備を厳重に
- 外部からの食事、差し入れは検査
- 独房見回り2倍
85 グラン・ジュールナル新聞
- ルパンの投書が掲載される
- ルパンの筆跡
ジャン・クリヒトフにも同じ名前の新聞がでてくる。本当にあった新聞かな・・・調べてもでてこなかった。
ジャン・クリヒトフ
86 保安部長
- タバコ道楽
86 サンテ刑務所所長
89 葉巻に紙縒りの手紙
- 10のうち8に仕掛けがしてある
- 外側の足で踏みつけると板は上から下まで開きます
- 毎日、12から16まで、HーPが待たせてあります
- どこで待たせますか
- あなたを愛する女があなたのために、充分こころを配っている
91 キツネとオオカミのばかしあい
91 秘密通信は写真で複写し、本物はもとどおり葉巻にもどした
92 ルパンの食後の食器を調べる
- ナイフにルパンの返信の仕込みの手紙発見
93 返信の内容
- すべてあなたにまかせる
- 毎日、HーPであとをつけてくれ
- 俺は思い切ってやっつける
- 近日中に会えるだろう
- 愛する友
94 ルパンの脱走計画に気づかないふりをして、護送馬車の脱走の仕掛けもそのままにして、毎日警視庁へ送り迎えして、ルパン一味を全員逮捕する計画
- 刑務所長は不安を抱いている
- 保安部長はやる気
95 脱走
95 護送馬車に乗せられた囚人達
- サンテ刑務所を毎日正午に出て、警視庁で検事の取り調べを受け、午後3時か4時にもどる
- 馬車は大型の四輪馬車で、真ん中に通路があり、その左右に5つずつ狭い座席があり、隣とは羽目板で仕切られている
- 前方が御者台、後方には看守が立って通路を見張っている
- 各座席の入り口は錠がかかっているから、囚人は勝手に通路に出られない
- 「サラダかご」と呼ばれる護送馬車
96 ・・・ここは、オルロージュ河岸だな、じゃあ、この先が裁判所前の大通りか・・・
96 オルロージュ河岸
場所がわからない
96 ・・・やがて車はサン・ミッシェル橋の中ほどへさしかかった。・・・
96 サン・ミッシェル橋
97 荷馬車の馬がたおれて、往来どめになる護送馬車
- 脱走の仕掛けのある席に座れたルパン
- 脱走するルパン
98 ・・・こんなとき、あわてたり急いだりすると怪しまれる。彼は両手をポケットにつっこみ、葉の黄ばみかかったマロニエの並木の下をゆったりと歩き出した。・・・
98 マロニエ
フランス・パリのシャンゼリゼ通りの並木は有名。
98 ふたたび刑務所へ
98 おだやかな秋日和
99 【🍴】脱走したアルセーヌ・ルパンは、カフェの1件に入って、生ビールとタバコを一箱注文した。
- 支配人を呼び、財布を忘れたからつけておいてほしいと言った。
100 歩いてサンテ刑務所に帰るアルセーヌ・ルパン。
102 ばかしあいの勝利者は
102 翌々日、エコー・ド・フランス新聞に、驚くべき記事
- アルセーヌ・ルパンは、この新聞の大株主のひとりという噂がある。
エコー・ド・パリという新聞なら存在した。
エコー・ド・パリ
105 公判廷のルパン
105 連絡がとれないように新しい独房へ移されたルパン
106 グラン・ジュールナル新聞の編集長
- ひとりの紳士が黙って編集長に近づき、ルパンのメッセージをおいていった。
107 翌日は公判の日
- 傍聴席は何百フランものプレミアムがついたが満員
- アルセーヌ・ルパンが元気がない、別人と入れ替わっている。
108 デジレ・ボードリュ
- 公判帝に出廷したアルセーヌ・ルパンと入れ替わっていた老人
108 アルセーヌ・ルパンの正体不明
- 3年前に突然現れた。
109 アルセーヌ・ルパンの正体
- 8年前に有名な奇術師ジクソンの助手だったロスタという若者がルパンだったらしいことはわかった。
- 6年前にロシアからの留学生として、サン・ルイ病院の細菌学の権威アルチエ博士の研究室で細菌学と皮膚病について素晴らしい発見をして驚かしたロシアの青年学徒がアルセーヌ・ルパンらしい。
- 日本の柔道がまだヨーロッパに知られていなかった頃、パリで優秀なスポーツ青年たちにに教えたのもアルセーヌ・ルパン。
- パリ大博覧会の自転車競争で、大賞(グランプリ)と1万フランの懸賞金を得てそのまま姿を消した名選手もアルセーヌ・ルパン。
- バザー会場が大火の時、多数の人々を天井窓から救助し、そのどさくさにまぎれ皆からお金をすりとったのもアルセーヌ・ルパン。
109 サン・ルイ病院
パリの建物 35 サン = ルイ病院 Hôpital Saint-Louis
109 パリ大博覧会の自転車競争
109 バザー会場が大火
110 消え失せたルパン
111 ガニマール警部が証人として呼び出され、デジレ・ボードリュがアルセーヌ・ルパンではないことが判明。
114 デジレの取り調べ
114 75サンチーム
- フランスのお金の単位
- 1サンチームは、1フランの100分の1
この当時の1フランは1000円くらいなので、2か月前デジレ・ボードリュは乞食で75円くらいしかもっていなかった。
115 デジレ・ボードリュ
- 8週間前に、デジレ・ボードリュという男が警視庁で取り調べされたが、翌日に許され午後2時に出された。
- その日の午後2時には、アルセーヌ・ルパンが警視庁の取り調べをすまして、護送馬車に乗せられた。
- デジレ・ボードリュは、住むところがなく、どこででも寝泊りしていたが、ここ1年間、行方不明になっていた。
- デジレの指紋はアルセーヌ・ルパンとは違う。デジレ・ボードリュはルパンと似ているが別人。
116 替え玉にどうやってなったか誰もわからない。
- ガニマール警部の意見で、デジレ・ボードリュを釈放して尾行すれば、きっとルパンのところにいくだろう。
118 ブローニュの森
- 木立のベンチに座るデジレ・ボードリュ
- 木立の向こうに小さな湖が光っている。
118 ルパンあらわる
120 30分座ったままのデジレ・ボードリュがアルセーヌ・ルパンだった。
- サン・ルイ病院で皮膚病の研究をしたのは、こんな時のため。
- 人相を変える研究。
- 一種のパラフィンの皮下注射、ある秘密の薬液で皮膚の色を変え、湿疹やできものも作れる。ある種の化学的方法でひげをはやすことも声も変えれる。
- 独房で2か月間、口をゆがめたり、頭をかしげたり、猫背の練習もした。
- アトロピンを5滴たらしこめば、目つきがどろんとしてアルコール中毒かモルヒネ中毒みたいになる。
120 アトロピン
- 植物の根や葉に含まれている劇薬
123 真相はこうだ
123 真相
- ほとんど壁を向いていて、少しずつ顔を変えた
- デジレ・ボードリュは実在の人物でルパンに似ているのである場所に隠している。
- 警視庁にも仲間がいるので、一晩留置場にとめて、ルパンと同時間に釈放させた。
- 指紋はアメリカでガニマール警部に捕まった時、係員に大金を支払い偽のものを作らせていた。
127 奇怪な乗客
128 わたし
- 原作者モーリス・ルブラン
- アルセーヌ・ルパンが話した自慢話を書きとった作者
128 特急列車
128 青年紳士
- 午後6時 パリ発の特急列車
- ルーアンへ
128 パリ サン・ラザール駅
128 コンパルチマン
- コンパートメントのこと
129 安物のタバコが嫌でコンパルチマンを移る青年紳士
129 女性客
- 動き出した列車に駆け込んだ男を見て、怯えている様子
- アルセーヌ・ルパンがこの列車に乗っていると青年紳士に告げる。
- 警視庁刑務課の次長の夫に、駅で鉄道公安官がルパンを追跡中と言った。
129 窓の外に女性客の見送りの紳士
- 多分、女性の夫
- あいつをとり逃すかもしれない。と言った。
- 警視庁刑務課の次長
130 動き出した列車に駆け込んだ男
- 青年紳士と女性客のコルパルチマンへ
- 服装もキチントシテイテエレガントでセンスのいいネクタイをしめ、清潔な手袋をはめている。
- スポーツマンタイプの男性的な顔
133 アルセーヌ・ルパンは、昨日、欠席裁判で20年の服役を宣告された。
133 欠席裁判
- 有罪と認められた者が逃げ隠れ、またはその日裁判所へ出席しないで判決をくだすこと。多くの場合は、不利になる。
137 列車内の強盗
137 眠ってしまった青年紳士の喉を鉄の万力のような力で絞めつけられていた。
137 万力
- 工作作業のはさみ
- ねじでしめつけて、しっかり固定させる器具
139 列車強盗の男
- 第一トンネル前で線路工事でスピードをゆるめた列車から金品を盗んで飛び降りた。
- 動き出した列車に駆け込んだ男
140 夜 豪雨
142 ルーアン駅の騒ぎ
144 ギョーム・ベルラ
- 喉をしめられ、さるぐつわをされ縛られた青年紳士。
- 夫人の夫、パリ警視庁刑務課の次長ルノーの友人ということにしてもらう。
144 ルノー夫人
- パリ警視庁刑務課の次長の妻
- ルーアン銀行の頭取ジョルジュ・アルデルの姉
144 ジョルジュ・アルデル
- 出迎えに来た夫人の弟
- 若い紳士
- ルーアン銀行の頭取
145 ルノー
- 夫人の夫
- パリ警視庁刑務課の次長
146 飛び降りた第一トンネル
- セーヌ川を渡って次のトンネル
147 青年紳士ギョーム・ベルラの推理
ルーアン地図
ルーアンの近くに、ダルネタルなら存在するのだけど、ダルタネルは見つけられなかった。架空か、小さい町か。
148 ルパンを追跡
149 ギヨーム・ベルラの最新のスポーツカーでダルタネル駅へ
- 刑事2人を連れて行く
149 ダルタネル駅
- 3分前に列車は通過した後だった。
- 黒ビロードの襟のグレーのオーバーを着たボストンバックを持った男は、一等車へ乗り込んだ。
- 急行の次の停車駅は、ビュシーで、19分後。そこで取り逃がすと、アミアンまで停車なし。
- ビュシーまでの距離は23km
1.2㎞/分で走らなきゃですね。
149 ビュシー
- Buchy
153 凶悪な殺人魔
153 ビュシー駅で特急においつく
- 強盗ことルパンは急行から飛び降りたあとだった
157 強盗を捕まえる
158 ピエール・オンフレー
- 男のポケットの手紙の宛名
- 殺人魔
- 先月オートゥエイ区のラ・フォンテーヌ街での殺人事件のモンタージュ写真そっくり
158 先月オートゥエイ区のラ・フォンテーヌ街での殺人事件
- デルボア夫人と美しき令嬢の二人が、絞殺された事件
159 オーレ・マッソンとガストン・デリペ
- 殺人魔ピエール・オンフレーを逮捕した殊勲の刑事。
160 ルパンの説明
160 ・・・「それで、その青年紳士ギヨーム・ベルラ氏は君なんだね。」わたしがいうとルパンは笑って・・・
- わたしは、ルブラン。
161 ・・・最も、僕は東洋の神秘に深く心を囚われているので、いつか一度はきっと行こうと思っている。ことにあの極東の海の中に南北に長くのびている日本へは、是非行ってみたいと思っているのだ。あそこは古い神秘な国だからね。」「君日本が好きらしいな。」「大好きだね。ことに、日本の武道に強い魅力を感じているんだ。ジュウドウだのカラテだのって、不思議な武術だからね。・・・
アルセーヌ・ルパンが日本に、こんなに興味があったとは・・・
163 ぼくの少年時代
164 消えたダイヤのネックレス
164 ・・・銀色に輝くセーヌ川は、パリの最北の郊外で大きくn字型に曲がって、深い美しい森林を三方から取り囲んでいる。そこがサン・ジュルマンの森である。
164 サン・ジュルマンの森
164 スーピーズ伯爵家の城館
- サン・ジュルマンの森の一部に取り囲まれた、古いシャトー。
- 夜会
164 秋
164 スーピーズ伯爵家
- フランス貴族の中でも、特に立派な家柄の大貴族。
165 スーピーズ伯爵夫人
- 見事なダイヤのネックレス
165 『王妃のネックレス』
- スーピーズ伯爵夫人のダイヤのネックレス
- マリー・アントワネット王妃のネックレス
169 スーピーズ伯爵が夫人の『王妃のネックレス』を翌日の午前中に銀行に預けた。
169 夜会から1ヵ月と立たないうち
169 カスティーユ宮殿
169 クリスティアン国王
- デンマークの王
- 歓迎会で、スーピーズ伯爵夫人の前に進みよって、ネックレスの由来や伝説をたずねて、褒めたたえた。
170 隣の部屋の小部屋
- 歓迎会後、スーピーズ伯爵は宝石箱に収め、隣の部屋へ持っていった。
- 伯爵の読書室
- 一種の隠れ場所
- 入り口は1つきりで、内部から錠と掛け金がかけられる。
- 中庭に面していて、小さな窓1つあるが、その前に大きな書棚があるから、ほとんど日光もささない。その窓から人の出入りはできない。
170 翌朝9時ごろ起床
- コーヒーを飲むと、馬場へ
- 戻ると、夫人が化粧をしていた
- 『王妃のネックレス』が消えていた。
172 悲劇の形見
172 『王妃のネックレス』の伝説以外のこと
- ネックレスは最初、スーピーズ伯爵の親戚にあたるイタリアの貴族ロアン・スーピーズ枢機卿からルイ16世の王妃マリー・アントワネットにさしあげたもの。
- 枢機卿はマリー・アントワネットがネックレスを受け取ったと信じていたが、そのころ宮中で勢力をふるっていたラ・モット伯爵とその夫人のジャーヌ・ド・ブロアに横取りされていた。
- 夫妻は、仲間の貴族を共犯にして、ネックレスのだいやをバラバラにして、イギリスの宝石商そのほかへ売ってしまった。
- ネックレスの黄金の座金と鎖は共犯者の貴族が持っていたが、後にイタリアへ行ってガストン・ド・ドルー・スーピース伯爵に売り払った。それが、1785年2月。
172 枢機卿
172 イタリアの貴族ロアン・スーピーズ枢機卿
172 ジャーヌ・ド・ブロア
173 ガストン・ド・ドルー・スーピース伯爵
- ネックレスの黄金の座金と鎖は共犯者の貴族が持っていたが、後にイタリアへ行ってガストン・ド・ドルー・スーピース伯爵に売り払った。それが、1785年2月。
- 枢機卿ロアン・スーピーズの甥で、遺産相続人だったから、ネックレスを伯父の形見として完全な形で残したいと思い、ダイヤをイギリスの宝石商から買い戻した。
- しかし他の宝石商へ売られたダイヤはついに発見できなかったので、その足りない分は、カラットは同じだが品質のおとったダイヤで間に合わせた。
- こうして、『王妃のネックレス』は最初のものとは形と価値も、違った物になったが、スーピーズ伯爵家に伝えられ1世紀近くたった。
173 カラット
- 宝石の質量をあらわす。
- 1カラットは200ミリグラム
174 パリのリヨン銀行
174 ふしあわせな親子
174 サン・ジュルマン地区警察署長バルロブ
177 アンリエット
- スーピーズ伯爵夫人の女学校時代からの友人
- 立派な家庭の生まれだが、結婚問題で両親と仲たがいをして家をでてしまった。
- 貴族ではないが、幸福な家庭で育った美しい人。
- 夫に亡くなられて、今は未亡人。
- ラウールという小さい男の子と二人暮らし。
- 困っているので、スーピーズ伯爵の屋敷の一部屋を貸している。
177 ラウール
- アンリエットの子供
- 6~7歳。
182 謎の手紙
182 判事
- アンリエットをうたがっている。
- アンリエットの身辺捜査をする
183 アンリエットの身辺調査
- 3年間に伯爵夫人に頼まれて、4度しか外出していない。
- 家政婦
- 奥様思いの働き者
184 伯爵家の財政状況
- 借金
185 アンリエットとラウールが伯爵家を追い出される
186 アンリエットから伯爵夫人への礼状
- 身に覚えがない伯爵夫人
- 1000フラン紙幣が2枚
この当時の1フランは1000円くらいなので、200万円
189 1年後
- 再度、2000フランが届く
- 6年間つづく
- 5年目と6年目は、4000フラン。
- この頃、フランスでは紙幣を封筒にいれて普通郵便でだすことは禁じられていたので、郵便局が規則違反で手紙を差し押さえた。
- 次の年からは、前年分と一緒にして4000フランを書留で送ってきた。書留の住所氏名には、アンクティで発送局はサン・ジェルマン局。(パリ西北、伯爵の城館と同一地区)
- 次はシャレーヌ局で、発信人はペシャール
189 6年目4000フランを受け取って何日もたたないうちに、アンリエットが亡くなる。
- 7年目からは送金がなく、19年たつ。
190 二つの謎
190 アンリエットの死後、ネックレス盗難事件から25年たったある日
- サン・ジェルマンのスーピーズ伯爵の城館でささやかな昼食会
- 女性客は、伯爵の姪2人と従妹1人だけ
- 男性客は、サン・ジェルマン地区の裁判長のエサビルと代議士のボシャスと、伯爵の古い友人の将軍ルジュール伯爵、フロニアという紳士
190 サン・ジェルマン地区の裁判長のエサビル
190 代議士のボシャス
190 伯爵の古い友人の将軍ルジュール伯爵
- 老軍人
190 フロニア
- 若いスポーツマンタイプの紳士
- 伯爵夫妻が最近イタリアに旅行をした時、シチリア島のパレル市で知り合った青年紳士。
- フロニアの父はパレル市の裁判官で、彼も父を助け解決に成功させているほど、探偵眼の持ち主。
190 シチリア島
197 意外な犯人
197 フロニアの推理
205 ルパンの説明
205 わたし
- モーリス・ルブラン
- アルセーヌ・ルパンの友人
206 アルセーヌ・ルパン
- ラウール自身
209 ビクトワール
- 6年目にラウールの母が病気がひどくなった時訪ねてきた、田舎生まれの丈夫な女。
- ラウールの乳母だった人。
- ラウールの父親がまだ生きていた赤ちゃんのころ、主人と娘を失ったビクトワールを乳母として雇った。
- 学歴はないが、正直でやさしい人。
- 母親がなくなってから、ラウールを引き取って育ててくれた。
214 アルセーヌ・ルパン(ラウール)の話の続き
- フロニアとして騙して参加している自身がラウールだと告げる。
- 真実を話して、伯爵夫人の母への疑いが晴れ、謝罪したとき、夫人に25年前に盗んだ『王妃のネックレス』を返却したルパン。
- 『王妃のネックレス』は、ダイヤのいくつかは売り払っていた。ロアン・スーピーズ枢機卿の甥のガストンが後でつけたした安物のダイヤだけ売り払っていた。
217 解説 「怪盗ルパン」の魅力
217 砂田弘(すなだひろし)
219 本書におさめられている5作品の短編
- シリーズの第一作から第五作にあたる。
220 「ルブラン原作・南洋一(みなみよういち)文」
- 原作そのままではなく、南洋一が原作にもとづき、少年少女むきに書き改められたもの。
221 南洋一(みなみよういち)
- 南洋一(みなみよういち)・・・冒険小説を書く
- 本名 池田宣政(いけだのぶまさ)・・・伝記もの
- 荻江信正(おぎえのぶまさ)・・・学園小説